「空っぽのポスト」 鹿児島県立大島高校の弁論大会より
これは大島高校の女子高生のはなしです。
「郵政民営化が始まりました。その陰には不便な生活を強いられることになってしまつた島もあるのです」と、「空っぽのポスト」と題して彼女は訴えました。
「本屋もコンビ二も信号もない」 けれど「自然が豊かで、何よりも人と人の繋がりが深い島」、高校生にとっては 「とても大切なところで、一言では表すことのできないすばらしい島」
だが「その島が今、国によって見捨てられようとしています」
民営化で島は 「今まで以上に不便な島になりました。もう三日も郵便配達員を見ていないことが想像できますか。手紙が三日も届けられないということが信じられますか」
お年寄りが多い島 「大切なのは郵便配達員でした」。
「一人暮らしのお年寄りにとっては、年金の受け取り、保険の支払いは、とてもたいへんな作業です」。
そのため「郵便配達員が一軒ずつ回って、お金の引渡しや支払いの説明をしてくれていました」 まさに 「生活に必要不可欠な大切なライフラインでした」。
しかし、「今はそんなことをしてくれる郵便局員はいません」 民営化でサービスの低下は歴然としています。 「どうやって年金を引き出したらいいのでしょうか。生活に大きな影響を与えています」と。 「田舎だからしょうがないことなのでしょうか」 と問いかける。
「郵便物が少ない上に範囲が広くて、道の入り組んだ島で配達すると赤字になってしまうのでしょう。一人暮らしのお年寄りの家を、いちいち回っていたら、お金がかかってしょうがないのでしょう」 このままでは「黒字経営を行うために、手紙の配達は週に一回になると予想されます」。
民営化によって「離島だからしょうがないといわれ、地方にしわ寄せがきている気がしてなりません。 島の生活が民営化によって起こる不便さを知ってほしいのです」。と訴える。
「格差社会、高齢化、少子化、さまざまな問題がありますが、他人事とは思わずに身の回りに目を向けて下さい」。「国から見捨てられ、どんどんさびれていく故郷をみるのは、とてもつらいことです」。
どこにも人々のかけがえのない生活がある。
郵便局はその生活を支えてきた。
次代を担う子供たちから、美しい自然に恵まれた大好きな故郷の生活を奪ってしまったのが、構造改革という民営化の推進。
この高校生の思いに応え、郵便局が提供していた暖かいサービスが、再び島に・日本の隅々で提供されることを願う。
田舎が決して切り捨てられていいはずはない。
三事業一体の制度へ民営化の見直し、金融サービスの変わらぬ提供、地域の郵便局を取り戻す闘いは、もうすぐ「総選挙」という最終決戦に入る。
「通信文化新報」20.10.6号
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